若妻たちの痴漢パトロール

私が住んでいるR町では、小中学校の子供を持つお母さんたちが、毎夕、自転車パトロールを実施しています。
というのも、団地に面する森林公園に、よく痴漢が出るためだそうです。
実際に、彼女たちの通報によって、一流私大四年生の痴漢が逮捕され、新聞の地方版に載ったそうです。
ちなみに、森林公園は駅前に出る近道となっており、私もよく利用します。

夜の七時ぐらいに駅前の本屋へ買い物に行き、帰りにお母さんたちの痴漢パトロールに遭遇したときは正直ドキドキしました。
もちろん、彼女たちに咎められるようなことは何もしてないですが・・・。

お母さんたちと言っても、だいたいが二十後半~三十後半ぐらいの、“女盛り”という年代の方たちで、髪の毛なんかは茶色で、しかも結構きれいな人がいるんですよね。
そんな女性たち4、5人が、薄暗い夜道で私とすれ違い、ほんの少しだけこちらの顔を見てチェックをし、通り過ぎて行きました。

まじめにパトロールしている地域の若いお母さんたち、本当にすみません。
私はどうしても悪い妄想をしてしまいます。

それは・・・、一度は通りすぎたパトロール隊が、「やっぱり今の人は怪しい!」ってことになって、戻ってくるという想像です。

「ちょっと、あなた、待ってください」
「手荷物の中身を見せてくれませんか?」
「失礼ですが、どこへ行かれるのですか?」

若いお母さんたちに周りを囲まれ、こんな風に矢継ぎ早に質問されたら、誰だってタジタジになってしまうでしょう。
本来なら、警察官でもない彼女たちにそんなことを言われる筋合もないのですが・・・正義感が強く、まじめな彼女たちは本気のようです。
スラックスに革っぽいブーツ、ダウンジャケットを着た若いお母さんが、無理やり私の手荷物を奪い取りました。
中身はビデオですが、内容が『痴漢電車』モノなので、非常にまずいです。
案の定、それだけで大騒ぎになりました。

「ちょっと!このビデオは何?」

「“嫌がる少女を無理やりに”って、あんたそういう願望があるの!?」

「ヘンタイじゃないの」

「やっぱりこの男、怪しいわ。きちんと調べた方がいいんじゃないの?」

「それがいいわ」



あっという間に取り調べモードです。
明かりがある所で身体検査されることになり、公園の女性用トイレに連行されてしまいました。

「ここならいいわ。さ、早くドア閉めて。さっさと身体検査するわよ」

「ほら、なにをぼやぼやしてるのよ。あんた、自分の身の潔白を晴らしたいなら、ちゃっちゃと脱ぎなさい」

「ズボンから順番に脱いで、こっちに渡すのよ」

女性たちは、なんか楽しそうです。
そうこうしているうちに、真冬なのに夜の公園のトイレでパンツ一丁にされてしまいました。
この日はたまたまビキニタイプのブリーフだったので、とても恥ずかしい・・・。

「ふーん。最近の若い男の子って、そういうの穿くんだ?」

「もっこりパンツってやつね」

「なんかいやらしいわね」

「フフフ・・・震えてるわね。鳥肌立てちゃって・・・」

「・・・なんかさぁ、こいつの鳥肌見てたら、いじめたくなってきちゃった」

「あ・・・実はワタシも」

「うふふ、痴漢モノのビデオ買うようなやつだから、いいんじゃない?」

お母さんたちの顔つきが、それまでのまじめな教育ママの顔から、ちょっと残酷でエッチな女の顔に変わりました。

「ワタシ、実を言うとね。前に大学生の痴漢を捕まえたときも、彼が泣いて土下座するの見て、意地悪したい気分になってたんだ・・・」

「あ、なんかそれ分かる。若い男の子、いじめたい気持ちってあるよね」

「あるある~。でも、普段そんなチャンスないしね」

「大丈夫かな?途中で誰か来たりしない?」

「この時間なら平気よ。それに、あくまでも痴漢に対する取り調べとして行うんですからね」

「なるほどね・・・」

女性たちは目を細め、口元をほころばせながら、近づいてきました。

「どうやっていじめてやろうか・・・」

「まずは当然、パンツ脱がして、さらし者の刑ね」

「フフフ・・・そのあとはチンチンの皮を引っぱったりとか、煙草の火で毛を焼いたりとか・・・」

「あぁ~♪あったあった、そうゆーの。高校のとき、クラスのいじめでそういうのやられてた子いたよ」

「そうそう、それで教壇の前に立たせられて、みんなが見てる前でオナニーショーとかね」

「フフフ・・・それ、決定!」

(や、や、や、やめて、くれぇえええええええええええええええ!!!)