いつも俺を目の敵にしていた美人先輩が!?

まだ自分が新人社員だった頃、会社にいた美人先輩(教育係)に、いつも目の敵にされてました。

仕事の内容はもちろん、接客の仕方やマナーなど、色々な事でいつもきつく叱られていました。
同期のイケメン君には優しく指導、自分(犬メン)とは全く違う態度でした。
やっぱり顔がイイと得だよなぁーっていうか、所詮その先輩も顔が一番なんだなぁという思いでした。

数ヶ月後、やっと独り立ちして、美人先輩から離れることができました。
でもその後も美人先輩は何かといちゃもん付けてきました。

やたら視線を感じて振り向くと、キツイ顔した先輩、後でまた指導。
(大した事でない事象で)

正直、欝になりそうでした。

そんな自分にもある日、幸運が迷いこんできました。
ある先輩(男)が自分メインでコンパを開いてくれることに!
彼女もいないだろうし、知り合う機会も無さそうだからと。
(事実だし、悲しい人生だなぁ)

で、自分は女の子とお知り合いになれる、もしかしたらお付き合い?なんて淡い期待を抱いていました。
そんな浮かれ気分で挑んだコンパ、女性陣にいました。
美人先輩が・・・orz

なんでいるんだよ、あんた美人さんだろ!
こんなとこ来なくても大丈夫だろ?

思いっきり顔に出ていたと思います。
そんな表情していたら美人先輩、急に悲しそうな顔になりました。

とりあえず席に着き、コンパ開始。
自分は他の女の子とお喋りして、美人先輩に近付かないようにしてました。

でも気になる。

ちらちら見てると、ずっと俯いたまま。
イケメン先輩や同期が何か話し掛けているけど、反応鈍そう。
たまにこっちを見て、目が会うとすぐ逸らされる。
感じ悪ーと思ってましたが、他の女の子とお喋りして気にしないようにしてました。

コンパも終わりかけ、ある女の子と仲良くなり、電話番号・メールアドもゲットして、さて二人で何処かに行くべきかと思っていました。
(初めて女の子と親しくなったので、どうしていいか判らなかった)

会計も終え、トイレに行き出てくると、突然後ろから袖を引っ張られました。

美人先輩!!
どうして!?っていうか、なんで泣きそうなんだよ、自分何かしました?

自「どうしました?」

美「・・・」

自「気分悪いんですか?」

美「・・・」

自「・・・」

美「・・・ないで・・・」

自「は?」

美「あの子と行かないで・・・」

美人先輩、目うるうる、顔真っ赤!
正直、美人さんはどんな顔してもきれいだなぁって、ぼーっと思っていました。

っていうか、何?何ですか?意味わかりません?

自「あのー、どういうことでしょう?」

思いっきり睨まれました!

自「ご、ごめんなさい、すみませんでした、聞いていませんでした!」

いつもの癖で咄嗟に謝りました。

美「謝らないでよっ!っていうか、あの子と行かないでよ・・・」



自「・・・えっ・・・はい・・・」

美「・・・」

そのあと、イケメン先輩に“美人先輩を送っていきます”と伝え、美人先輩と駅に向かいました。
そのときイケメン先輩がニヤっとしたのが、今思えばって感じです。

無言で駅に行き、電車を待つためにベンチに隣同士で座っていると、美人先輩が突然ぼそぼそと話始めました。

美「今日のコンパは、イケメン先輩君に私がお願いしたの・・・」

美「どうしても気になるヒトがいるの・・・好きになってたの・・・」

美「でも、そのヒトの前だと、つい思ってもいないこと言っちゃうの・・・」

美「そのヒトは、たぶん私のこと・・・嫌いだと思う・・・」

美「だから・・・今日は・・・自分の気持ちを・・・正直に言おうと・・・」

美「でも、やっぱり私のこと嫌いみたい・・・」

美「はじめから目も合わしてくれないし、他の女の子とばかり話してた・・・」

さすがに鈍感の自分でも判ります。

俺?俺なの?っていうか俺?
マジですか?俺イヌだよ(顔が)、いいの?

正直、美人先輩に苛められてたし、美人すぎて俺とは合わないだろうと思っていたし、とにかくパニクった。

自「俺の事?俺じゃないよね、美人先輩に苛められてたしw」

イタい、正直イタ過ぎた。
でも・・・。

美「Y(自分)くんのことです・・・(泣)」

美「苛めてたわけじゃ・・・、ついYくん目の前だと恥ずかしくて、普通に話し出来なかった」

おいおい、恥ずかしくて俺を叱っていたのかい、可愛い~ってわけないだろ!!

自「ホントに俺?俺、美人先輩に好かれるようなとこないし」

自「今までのことあるから信じられない」

そしてトチ狂った。

自「俺のこと好きなら証拠みせてよ」

美「証拠・・・?」

自「ホントに俺のこと好きならキスしてみせてよ」

これで、終わった・・・と思った。
正直「キス」って言えてもなかった、「キュス」って言った・・・orz

美「・・・Yくん、私のこと嫌い・・・でしょ?」

泣き顔で上目遣いで俺を見てる。
ホントに胸の奥がドキっとした。

自「・・・正直、美人先輩は美人すぎて俺とは合わないだろうと思ってましたし、反対に美人先輩に嫌われていると思っていましたから、自分の気持ちはよくわかりません」

必死こいて話した気がする。
うまく言葉に出ていなかった気もする。

自「でも、今日新しい美人先輩を知ったように、もっと美人先輩を知りたいです。俺のことも、もっと知って欲しいです」

自「こんなんでよければお付き合いしてください」

最後の方はこんなストレートに言えてなかった、詰まりながらぼそぼそ言ってました。
でも美人先輩は泣きながら、うんうん言いながら聞いてくれました。

最後に美人先輩も「よろしくお願いします」と言って、キスも先輩からしてくれました。

今、美人先輩は俺の美人嫁さんになっています。