放課後の教室で好きだった同級生とキスした青春時代の恋愛話

中学が同じで仲の良かったAと高校から仲良くなったEの3人で

放課後に教室で話していた

買ってきた菓子をかじりながら、音楽聴いたり、

ワンダースワンとかの携帯ゲームをしたり、

漫画読んだり。3人ともあまり家が好きではなかったから、

仲良くなってからはいつもこんな感じだった。

その日も下校時刻を過ぎてもまだ粘って、

見回りの先生から「いいかげんに帰れ」

と言われるまでダラダラしてた。

18時過ぎくらいだったけど、外はもう真っ暗だった。

電車通学だったEと駅で別れ、

俺はAとダラダラとチャリ引きながら歩いて帰った。

俺は家にまっすぐ帰るのも暇だし、

Aを誘ってバイパス添いのアスモってショッピングセンターへ行った。

そこで立ち読みしたり、

中にあったサイゼリヤで軽く飯を食ったりして時間をつぶした。
帰り間際、Aが「ありがとう」って言ってきた。聞いたら、なんか親とケンカしてたらしく、家に帰りにくかったらしい。それに俺が気がついて、アスモへ誘ったと思ったらしい。俺は「違うよ。俺が暇だったからだ」って言ったけど、Aはそれも気づかいだと思ったらしく、また「ありがとう」って言ってきた。

チャリ置場まで歩きながらの話なんだけど、それでなんか妙な空気になって、お互いに黙って歩いてた。

アスモからお互いに別方向に帰るから、何となく気まずいまま「そいじゃ、また明日」ってな感じに言うと、Aがキスしてきた。

犬が飛びつくみたいに突発的なキスで、なんかゴツって感じで痛かった。

俺がえっ!?って感じでいると「じゃね!また明日!!」ってAはさっさと帰ってた。振りかえりもしなかったから、今思うと、顔、真っ赤だったんじゃないかと思う。

次の日、どんな顔でAと会ったらいいよ!?ってとドキドキしながら学校へ行った。

Aは休み。昨日が昨日だったから、俺は心配になってポケベルにメッセージを入れた。返信は無し。

なんか気になって仕方無くて、俺は昼ごろに早退するとAの家に。

チャイム押すと、パジャマ姿のAが出てきた。そして俺の姿を見て、うわっ!って言うとドア閉めやがった。

「何やってんだよ!?」って言うと「ちょ、ゴメン!ちょっと待って」って言って、バタバタ。2~3分して、パジャマから着替えたAが出てきた。「おまたせ…」って、部屋に入れてくれた。家にはA以外は夜勤明けのお兄さんしかいなかった。



飲み物出してくれて「悪い、ありがとう」って言ったところで「心配したけど、サボりかよ!」ってツッコンだ。A、なんかドギマギしてる。

なんとなくまた妙な雰囲気になったので「どうせサボるなら誘え」って冗談に言ったら「アンタと顔が合わせにくくて学校行けなかったのに…誘えないよ…」ってモジモジ言ってきた。

きゅんとした。それから、

「そ、そうだよな。俺も今朝は…」
「そうでしょ。ごめんね」
「謝る事ないだろ。Aは悪い事はしてないし」
「悪いことだよ…気まずくさせた」
「別に…俺は嬉しかったし…」

なんて話してる内に、なんかもう俺の中でドキドキが爆発しそうだった。なんかもう、頭真っ白で、なんとなくふたりで無言になった時に、俺はAを抱きよせてキスした。Aはすっげぇ体を固くしてた。

キスし終わって、お互いになんか目が合って笑った。その後は、肩寄せ合わせて2人で漫画読んでた。やっぱり変に無言で、読んでても内容が頭に入ってこなかった。

俺は「付き合う?」って言いたかったが、なかなか勇気が出なくて言い出せないでいた。Aは何を考えているのか、ずっと漫画読んでる。

14時、15時と気まずいまんま時間が過ぎてく。俺はいたたまれなくって、ドッキドキしながら「…お前、今さ、好きな奴いんの?」って聞いた。Aは漫画見ながら「うん。…アンタ」って言った。

心臓が止まったかと思うほどドキッとした。俺は咄嗟に「あ…あんがと」としか言えなかった。それから「俺は…中学の頃からお前が好き…」って言ったら、Aは「あたしも…」って答えた。

で、また無言。ドギマギした空気が部屋中にまん延してた。すると、Aが「あぁもう!こうしちゃえばいいんでしょ!?」って俺に抱きついてキスしてきた。

俺、爆発。もうAをギュ~って抱きしめて、何度も何度もキスした。

それで「好き。Aと付き合いたい!」って勢いで言った。Aは「うん、あたしも大好きだよ!」って答えてくれた。

その日はもう、飽きもせずキスしてた。

Aの親が帰ってくる時間になったけど、なんか別れたくなくて遅くまでぐるぐる近所をまわってた。

時間もかなり遅くなって、それでもう仕方無く変える事にして「じゃあ、明日また」って言ったら「…朝迎えに来て」って言ってきた。

「なんでだよ!?遠回りじゃん!」って言ったら「当り前でしょ。アンタは…あたしの彼氏なんだから!」って言われた。

もう死んでも良いと思うほどうれしかった。

それからいろいろあって長引いたが、来年にはAと結婚する。付き合って10年以上、いよいよだ。