同級生のバスタオルがはらりと取れて

同級生と一緒にお風呂に入ったことがある。
俺の住んでいる地域は温泉街で、ちょっと山に入ると共同浴場があり、休日には親と温泉に浸かりに行ったりしていた。
バラック小屋を脱衣所にしていて、男女別湯。
当然、女湯は覗けないようにできている普通の共同浴場だ。

そんな共同浴場に、中学2年の時に友達とチャリで出かけた日のことだ。
土日のどっちだったか、とにかく休みの日で、俺たちは朝から学校の校庭で1対1でサッカーボールを蹴り合ってた。
すると同級生のY子が車道から声を掛けてきた。
Y子はこれから親父さんと妹と一緒に温泉に入りに行く途中で、たまたま俺たちを見かけて声を掛けてくれたらしい。
Y子は俺たちにちょこっと挨拶して、さっさと行ってしまった。

走り去るY子の車を見送ると、学校の中でもトップバカ男子だった俺たちは即決した。
ここから共同浴場まではチャリで1時間。

(行けば、Y子の裸が見れるかもしれない!)

もはや俺たちに言葉はいらなかった。
颯爽とチャリを転がし、一路Y子のいる共同浴場へ。
行ったところで何も無いことはわかっていても、そんな事は関係ない。
退屈な休日を過ごしていた暇な童貞2人に、これ以上のスペクタルがあるものか!

そして共同浴場。
俺たちはなぜか、Y子と一緒に風呂に浸かっていた。
事の顛末はこうだ。

妹がのぼせたのか鼻血を噴出し、「もう帰る!」と泣き喚く。
親父さんが諭したが埒が明かないので帰ることに。
Y子はもう少しゆっくりしたかったので、1人でバスで帰ることに。
金を置いて親父さんと妹が帰宅。
そこに俺たち到着。
もちろん、そんなことは知らない。

「まぁ、温泉にでも浸かって帰るべぇ」

男湯には誰もいなかったので調子に乗って大騒ぎ。
声でY子にバレる。
Y子から女湯にも誰も居ないことが判明。
俺たちは冗談で、「そっちに行くぞ!」と大騒ぎ。
拒否るY子、盛り上がる俺たち。
なんだか調子に乗ってきて・・・。



「お互いにタオル巻いてんだからいいじゃん!」

「しつこいな~。わかったよ!じゃあタオル巻いて、絶対にお湯から出ないって約束ね!」

俺たち、鳩が豆鉄砲顔。
さすがに誰か来たらヤバいのはわかってたから、「ご、ごめん・・・無理!」と謝罪。
そしたらY子が大いに調子に乗る。
そして、なんと向こうから男湯へ強襲。
ひたひた歩いてきたタオル姿のY子は、ぺったりとバスタオルが体に貼りついていてエロかった。
俺たち、鳩が豆鉄砲どころじゃない表情。
下半身は完全にフル起動。

「えへへ」って笑いながら入浴するY子。

緊張で途端に無口になる俺たち。
童貞には刺激の強すぎる休日になってしまった。

とりあえず、世間話をしながら入浴。
巨乳派を豪語していた俺だが、お湯から少しだけ出ている、タオルに包まれたY子のぺったんこな胸元の魅力には抗うことはできず、チンコが痛いくらいだった。
楽しく話していると、Y子の巻いていたバスタオルがはらりと取れて、Y子の胸が俺たちの目の前に露出した。

「キャッ!」

漫画みたいに言って、大慌てで前を隠すY子。
絶句する俺たち。
Y子はバツが悪そうに胸を隠しながらタオルを巻き直し、「見えた?」と聞いてきた。
俺は思わず、「たぶん見えてない・・・」と、どちらとも取れるような答え方をしてしまった。

こうしてドギマギの混浴は15分ほどで終わり、Y子は女湯へ戻っていった。
そしてお互いに声をかけあってお湯からあがり、Y子のバスが来るまでバス停でふざけあってた。
表面上はいつも通りのY子と俺たちだったが、裸を知っていると思うと、なんだかもうそれだけで、Y子をずっと意識してしまっていた。
一緒に温泉に入ったことは、3人とも誰にも話さなかった。
なんだか特別な秘密を共有しているみたいで嬉しかった。

あれから随分経ったけど、あの日見たY子の胸を忘れたことは一度もない。