N子と知り合って数年。
ますます熟れに熟れ、誰からも羨まれるような“いい女”になっていた。
美女はだいたい世間からは、特に女の世界からは疎んじられるものだが、どこを連れて歩こうが、すれ違いざまに誰彼からも振り返られるのは、変わらなかった。
彼女と私は、三度逢うとそのうちの一度は、お互いの性欲を隠さず、誰にも教えられないような限りのない痴態で、雄と雌、その双方の性器を摺り合わせ、彼女も私も『中に出す』ことを至上の喜びとしていた。
三十も半ばになると、女の性は完全に開花する。
「三十前の女が一番性欲が強く抱き頃だ!」
そう言い切る輩も多いが、私はそうは思わない。
女の性欲は、普通三十代半ばが絶頂だからだ。
女の旬がもう残り僅かになったことを惜しむように、性交で歓喜し昇天することをまず日々の生活として最優先としたいのだ。
激しく情交性交したい。
勃起した男根を自らの女芯に迎え入れ、究極悶絶しながらイキたい。
そんな女体本来の疼きに逆らえないのだ。
そして自制できないほどに、恥じらいなどという言葉がないように奔放に激しく乱れる。
それが三十代半ばの女ではないだろうか。
恥じらうふりをしながらも、量感のある太もも、その奥の陰裂、つまり大陰唇を自ら広げながら、小陰唇を掻き分けるように勃起した陰茎亀頭が膣口へ進入することを、心底から本音で、常に望んでいるのが、三十代半ばの女である。
N子も、三十半ばにしてその類の典型であった。
貞節そのものという風貌は完璧で、その女芯には火がつき難そうなタイプに見えるのだが、実はそれは、自らの淫乱さを無意識に隠すための隠れ蓑のようなものだった。
女としてその体を簡単には許さないが、一度自らの痴態と秘部を明かした相手には、心おきなく自ら進んで、その秘部を開くだけ開き、怒張した陰茎を十二分に潤った膣に積極的に迎えるのだ。
その日も自然と逢瀬になった。
彼女の職業はすでに、極上美女なキャビンアテンダントではもうなかったが、私はそんなことはどうでも良かった。
スチュワーデスに異様な欲情を感じる男性は多いと聞くが、私にはそういう性癖はない。
都内の某出版子会社に企画営業職として勤務。
彼女に言わせると、空の世界より世間が広く感じられるらしい。
私は、美人を、悪魔美女、少年系美女、ファニー美女に三類型する。
そして、どういう訳か、昔から私には悪魔系が寄ってくる。
悪魔系美人の代表は『沢口靖子』『大地真央』『伊東美咲』などだが、彼女らはあまりに端正過ぎで、どうも温かい血が通う人間味に欠ける。
まじまじと顔を見ながら話していると、どうもこちらは落ち着かない気分にさせられ、時にこちらが恥ずかしく、威圧的でもある。
この悪魔系は非常に少ない美人だ。
少年系美人は意外に多く、『内田有紀』『加藤あい』『相沢紗世』などか。
木村拓哉などに相通ずる顔立ちだろう。
一番多いのはファニー系美人だ。
『飯島直子』『深田恭子』『広末涼子』『蛯原友里』『長谷川京子』などなど様々で、多々。
ファニーと呼ぶ所以は分かっていただけようか。
その夜は、安価な鮨屋で食事を済ませ、そのまま日比谷のホテルでの情交だった。
食事は彼女が好きな安価な鮨屋。
その安普請なカウンターにしばらくいると、彼女の瞳はいつもより遥かに潤いが多く、肴を摘みながらも気が付かれぬように私の腿の上にしばしば彼女は手を置き、柔らかく擦り上げるように触ってくる。
稀に、男性器の膨らみの上にそっと手を置き、それこそ前触れを楽しむとともに、意外に潤い難い自らの秘部を、じっくりと濡れさせるための前戯なのだ。
珍しくその日は上下とも黒く薄い下着。
まず最初にさせるのが、自分から下着だけの姿にさせることなのだ。
一枚ずつ丁寧に着衣を落とす。
照明を落し気味にはするが、視認には良い程度。
彼女は長身でスタイルが良いから、そんじょそこらの女優などとは比べものにならないほど妖艶でそそられる下着姿だ。
何度そうさせただろうか?
しかし、まだまだ下着姿になるのを凝視されのには慣れないらしく、下半身を捩りながら大いに恥じらう。
あからさまな下着姿を恥ずかしがる伊東美咲を想像して欲しい。
下着だけの彼女を、椅子に座る私の前に立たせ、私は着衣のまま彼女のブラジャーの肩紐を外し、ホックを外さずにそれをずり下げる。
下の一枚の布は一気に膝下まで下げてやり、自分で脚を抜かさせるのだ。
その布で圧迫され抑えられて、薄めで茶色がかった細めの陰毛がふわっと立ち上がるとともに、熟した女の陰列が濡れる時の臭いが立ち込める。
この陰毛が立ち上がる様子は、じっと見ているとなかなかいいものだ。
個人的には、密に真っ黒く生える太目の陰毛は好みではない。
漂う陰裂は、まだ匂うというものではなく、やはり“臭う”というものだ。
女の陰裂の臭いが異様に好きだという変質的な性癖の同僚が昔いたが、私はあまり好みではないのだ。
まずいつも二人は、シャワーで軽く挿入する。
陰裂は膣口までキレイに洗ってやるが、指が陰列を上下するだけで、彼女は立ってられず膝をガクガクとさせる。
崩れそうになる彼女を支えながらゆっくりと跪かせ、亀頭を咥えさせるのだ。
いわゆるペロペロさせるのだが、最初の頃よりずっと亀頭舐めが上手になり、鈴口の周囲にまで軽く愛撫する。
しかし、そのまま放置すると射精感に見舞われるのは必死だ。
「ぁ~すごくいい・・・このまま口に出すよ」
彼女の口から亀頭が跳ね上がるように、それこそ急ぐように外された。
「ダメ、ダメダメ~!」
彼女はそう言い、愛おしむように陰茎の根元をしっかり握り、ピンと立ち上がっている自分の乳首に亀頭を擦り付けるのだ。
亀頭は彼女の唾液でテカテカと光り、乳首に触れると細く透明な糸を引く。
亀頭での乳首愛撫。
こんな技をどこで憶えたのかと思うが、ここまで来るともう自分の深い欲望やその痴態を一切隠そうともせず、より挑発的な手法でオンナの快感を求めるのだ。
こういう風に乱れ始めると、男より女の方が性交やその快感に遥かに貪欲だと再認識する。
立ち上がり浴室壁に手をつき、背中を反らせ、尻は高く突き出す。
開かれた尻、いわゆるバックからの股間。
陰列がぱっくりと左右に口を開け、その内側にヌラヌラと光る小陰唇も、そのヒダヒダを隠さず、全貌を見せていた。
この女陰をバックから全開で見せ、陰列の上には少し色が付いた菊の花のような肛門も鎮座する。
逆に陰裂の奥にはピンクのクリトリスが怒張し、包皮から飛び出しているのがちらちらと見えている。
このもポーズは彼女の得意な痴態で、何度も経験していたが、実は私はこのポーズにとても弱く、陰茎はますますギンギンと筋立ちながら怒張し、亀頭もカリが傘のように硬く硬く張り出すのだ。
「見ないで・・・恥ずかしいもん!」
そう言いながらも、ますます尻を高く上げ、上付きの膣口を挿入しやすいようにセットする彼女。
挿入の催促をしているのだ。
しかし、いくらギンギンでも何とか思い留まり、まだ挿入はしない。
今度はその尻を私の顔を寄せさせ、菊座から陰裂全体、クリまでを丁寧に舐める。
クリだけは舌を長く伸ばし、腹の方から尻に向かって舐め上げるように愛撫する。
女は普通、クリを上から下へ舐め下げることを好むものだ。
男は誰もが、舌ですくうように、肛門側からへそに向かって舐め上げようとするが、稀に舐め上げを好む娘もいるが、熟した女は舐め下げるのを大体は好むものだ。
「ぅ~、ぅうぅ~ん、イク~!」
クリの後、膣口に舌を少しだけ入れて、ひねりを入れるよう舐め、出し入れする。
それだけで全身と膣口をビクンビクンと痙攣させ、昇天するのが彼女であった。
この時の美しさは感極まるもので、そう、全裸の伊東美咲が立位で自ら尻を持ち上げ、その女陰を大きく開き、陰裂をヒクヒク、ピクンピクンさせていると思えばよい。
その女優が好みではなくとも、男は誰でも我慢できず、挿入しようとするだろう。
挿入する。
亀頭が歪みながら狭い膣口に飲み込まれていく。
まだまだ彼女は痴態の限りでのエクスタシーの真っ最中で、そのまさしく今痙攣している膣に、自らの陰茎を入れていく快感は最高だ。
亀頭には心地よい締め付けがリズム良く感じられる。
膣口も少し外に捲れ上がるようになりながらも、陰茎がずぶっと入っていくのだ。
この挿入感、視覚からと亀頭から、その両方で楽しむのは男の至極だ。
この上なく卑猥なシーンだと思うし、どんな女もこの瞬間を見られることで、冷静な自我や理性をますます捨て去ることができるらしい。
上付きな彼女は、それこそ背中はU字型に反り上げ、尻を丸く上に突き上げる。
激しく激しくピストンする。
他人が見ると彼女の腰が砕けるほどだろうか、そんな強い注挿を我を忘れて繰り返すのだ。
射精だ・・・ビクンビクンビクンと亀頭が撥ねる・・・。
膣の奥底、コリコリとした子宮口に多量の精液を注ぐのだ・・・。
「あぅ~、あぅ~、あぅ~」としか彼女は言えない。
悶絶失神寸前の、この上ない美女、いい女。
その女体は膣を中心に大きく痙攣、そして陰茎亀頭の射精痙攣、この二つが同期するのだ・・・。
センズリでは決して味わえない射精感・・・。
まさしく極上な性交であった。