大学時代、仲間でのんびり遊ぼうぜ
みたいなノリのサークルに入ってたんだが、そこで知り合った同級生の
M美と付き合い出して1年が経とうとしていた。
春になって新入サークル員の歓迎会って事で居酒屋で開始。
「新入りは一人ずつ自己紹介と一つ芸をする事!
芸が出来なかったヤツ、芸がウケなかったら中ジョッキ一気な!」
俺が入った時もそうだったけど、みんななんだかんだで結局は
中ジョッキ一気させられるんだよな~。可哀想に・・・
俺とM美が付き合ってるのはサークル内では周知の事実で、
俺とM美が並んで飲んでいるのを邪魔するヤツは誰も居ないんだが、
今回は勝手が違っていた。
「せんぷぁ~ぃっ、俺と同郷って聞いたけどホントッスか?」
「あー、**県って言ってたっけか、中高どこよ?」
「○○中学の△△高校っす!」
「うっそ、マジで!?」と思いも寄らず俺は新入りと盛り上がり始め、
気が付くとみんな酒がいい感じで入ってベロベロになっていた。
そういやM美は?と思い姿を探すと、
女連中が固まってるグループの中に居た。
見ると男もチラホラ混じっているようで、
見るとナンパな新入生な野郎が
年上女性を一生懸命持ち上げているようだ。
まぁあんな野郎がM美に言い寄ったとして、
M美は俺にベタ惚れだし・・・と思いつつも、
万が一と言う事も考えられて、
俺はトイレに行くついでにM美を廊下まで連れ出した。
「分かってると思うけど、ナンパされてもちゃんと断れよ?」
「大丈夫だってー、それに今日は帰り送ってくれるんでしょ?」
「当たり前だろ?今日は泊まって行くって話だったじゃねーか」
「あはは、そうでしたー」
結局その日は何事もなく歓迎会は終了、
約束通り俺はM美のアパートに泊まって二発ヤった。
次の日サークル内のダチ2人と昼飯を食べに行って、
昨日の歓迎会で新入りのあの女の子は可愛いかったとか、
品定めの話をラーメン食べながらしたんだが・・・
俺的にはM美がいるから女のチェックは必要なし。
むしろ、M美に言い寄りそうな男がいるかいないかのチェックだ。
女のグループに入っていってたナンパ野郎は
M美も敬遠してたから大丈夫として、
後は男前も特にいなかったし大丈夫かな・・・。
「・・・でさぁ、男で一人可愛い系のヤツいたろ?」
なぬ?そう言えば・・・あぁ、いたような。Oって名前だっけ?
母性本能くすぐりそうな雰囲気だったとなんとなく覚えてるけど、
M美は年下系のあーいうのタイプじゃないし大丈夫だろ~
そして1月位経った頃、俺に連れから電話が掛かってきた。
「よぅ、なんか用か?」
「昨日さ、隣町でM美ちゃんとOみたいな二人連れを見たんだけど・・・
いや、人違いかもしれないけどさ、気になって。
昨日M美ちゃんはどうしてた?」
「どうって・・・」
そう言えば友達と遊びに行くとか聞いた様な・・・いや、まさか。
「昨日は夕方から会って晩飯食ったぞ?」
「じゃあやっぱり気のせいか、余計な世話だったな」
連れに心配掛けまいと適当な嘘で誤魔化したが、
俺の胸の中に疑惑の種が生まれ、
時間が経つにつれてムクムクと育ち始めた。
M美の好みって俺みたいな男臭いのだよな?
M美に限って・・・
そう言えば今日は会えないって日が最近何日かはあったけど・・・
絶対浮気なんてない、ありえない!
でも、もし浮気してたら・・・
次の日、
余計な考えは吹き飛ばそうとM美に会った時にさりげなく聞いてみた。
「あのさー、一昨日お前隣町まで行ってたのか?
お前を見たって聞いたんだけど、どこかいい店あるのか?」
「え・・・誰に聞いたの?」
「誰って、Kだけど?」
「そう・・・う、うん、Tと一緒だったけど、
女物の服の品揃えがいい店があってね、それで・・・」
後の話がどうだったかはよく覚えていない。
俺は適当に相槌を打ちながら、M美が嘘を付いたこと、
本当に浮気をしているという事実に激しくショックを受けていた。
すぐ様追求して白状させてもよかったのだろうが、
ショックのあまり俺は何も出来ずに普通にM美と過ごした。
それからM美を抱いても、今までの様に行為に没頭できず、
この身体をOにも抱かせているのか・・・?
とどこか冷ややかな俺が心の中に居た。
次第に俺の心が冷めるにつれてM美とは距離を置くようになって、
ある夜M美から電話が掛かって来た。
「もう、最近冷たいじゃない!次いつ会うのよ!」
激しい口調のM美に俺もカチンと来て、つい言い返してしまった
「俺と会えなくてもOと遊ぶから大丈夫だろう!?
俺を裏切りやがって・・・次どころかもう会えなくていいよ」
「な・・・何、言ってるのよ・・・?」
「何って、浮気する女とはもう付き合わないって言ってる」
「ちょ、ちょっと待って・・・!」
「何を待てって言うんだよ?別れるのをか?俺はもうお前とは嫌だ」
「ごめんなさいゴメンナサイ、別れるなんて言わないで!
お願いだから私を捨てないで、私が悪かったから・・・」
「じゃあ説明しろよ、Oとはどういう関係だったか」
「うん・・・」
話を大体まとめるとこうだ。
可愛い系のOを始めM美はちっとも気にしてなかったんだが、
サークルの仲間内で何度か話合っている内に
好きなアーティストの話で意気投合して、
カラオケでそのアーティストの曲は上手いと自信たっぷりに言うOに
M美がじゃあ聞かせてみろ!と言う流れになったらしい。
流石に二人きりでカラオケはヤバイと思い、
カラオケ好きの女友達も呼んで三人でカラオケに行くことになった。
当日待ち合わせの時になって、友達が遅れるとの連絡が入り
しょうがないからとOとM美で先にカラオケに入る事になった。
Oのカラオケの腕前は相当上手かったそうで、
M美の好きな曲をセレクトして唄い、
M美が惚れ惚れとしていると恥ずかしそうに隣の席まで移動して来て、
恐る恐る肩に手を回して来た。
(なんだ、この子恥ずかしがり屋なのか積極的か分からないなぁ・・)
と思ったら胸にキュンと来たそーな。
どうするのかと様子を見ていても、
それ以上の事をしてくる様子はない。
回されている腕もぎこちなくて、じれったくなったM美が
「・・・キスしようよ」 とOをリードしてキスをしたら、
「実はファーストキスなんです、有難うございました」と
恥ずかしそうに頭を下げられて惚れてしまったらしい。
女ってのはいつどこでどうなって
誰に惚れるか分からないものだな・・・
後から女友達も来てその日は何事もなく帰ったけど、
M美の携帯にOから電話が掛かって来た。
「あんな事するから好きな気持ちが止まらなくなっちゃいました。
M美さんが好きです、大好きです!」
「・・・嬉しい」って感じで付き合い始めてっつーか、
俺と付き合ってるんだから浮気だよな。
次の週末にちゃんと二人でデートして、
Oの童貞もその日に奪ったらしい。
しかも、騎乗位で1回した後、正常位、バック、
休憩して69、手マン・・・と一晩で思いつく限りのHをやって、
何回イかせたか、何回イったか分からなくて、
次の日アソコは使いすぎでヒリヒリするわ、
腰がフラフラするわで大変だったそうな・・・・
俺とのセックスでそんな事なった事ないのにな。
そんな話を聞いている俺の心には悲しみなんてちっとも無くて、
怒りと性欲が渦巻いていても立ってもいられなくて、
M美を呼び出すと問答無用で抱いた。
「俺よりOとのセックスが良かったのか?」
「そんな事・・・ないっ」
「正直に言わないと抜くぞ?」
「あっ、嫌ぁっ!・・・
私としてO君が上手になって行くのが楽しくて・・・
ね?だから突いて!もっとして!離れないで!」
「じゃあOとは別れるんだな?」
「別れる、別れるからぁっ!」
結局M美とはその晩3回ヤった。
怒りに任せて女を抱くと、何故か異様に興奮して
新鮮な感動があるなぁ・・・と
なんだかズレた事をヤった後にぼーっと思った。
M美はOとは別れる、と言って帰って行ったが、
何も連絡がないまま数日が経ったんで問い詰めたら、
直接会って話したら泣きつかれて情が沸き、
そのままズルズルとHしてしまい、
次のデートの約束までした・・・そーな。
さすがに俺も愛想が尽きて、M美とは会わず、携帯も拒否にした。
サークルで顔を合わせる事もあったが、
シカトしている内にOとM美はサークルを辞めて行った。
流石に大学を辞める事はなかったようだが、
共通の友人から話を聞いた限りでは、
しばらくOとの関係が続いた後、
M美の熱が冷めてOは振られたらしい。
それから、俺は一途だという女はどうも信じられなくなった。