10年ぐらい前、とある病院に勤務していた
といっても医者とかじゃなく、
事務職して、契約社員。
最初は研修期間で新人同士
みんな一緒に行動することもあって、
すぐにみんなと仲良くなってったんだけど、
その中で一人ずば抜けて美人がいたのね
さやって名前のその超美人は、
長い黒髪の清純派の典型って
感じの女性で誰が見ても一目置くような美人
芸能人で言うと国仲涼子っぽい感じだった
さやは俺たち新人同士の中でも一番まじめで、
仕事を覚えていくのも一番早かった
それに誰にでも気さくに話しかける優しい人で、
俺がそんな彼女に惚れるのにさほどの時間はかからなかった
清純派の美人でまじめで優しくて
恋愛経験ゼロの当時20歳そこそこの俺にすれば、
理想の女性がそのまま表れたって感じだった
ふんわりと優しくてそしてどこかさみしげな
笑顔に惚れてしまったんだね
一緒に入った男のスタッフ(彼女持ち)の
後押しを得たりしながら、
最初はできるだけ仕事を一緒にすること、
昼食を一緒にとることなどを通じて
何とか彼女と距離を縮めようと必死の努力
そんな俺の気持ちに気付いていたのか
いないのか知らないけれど、
さやも優しく俺に接してくれて、
いつしかお互いの距離は縮まって
仕事のこと以外もいろいろと話すようになってた
特に俺にとってラッキーだったのは、
彼女は故郷を出て独り暮らし
を職場の近くで始めたばかりだったこと
地元の事情とか何も分からないから、
病院のそばで生まれてからずっと住み続けている俺に、
色々この町のこととか教えてほしいと頼まれたことだった
女性との会話が苦手な俺だけど、
この地元話を通じて彼女といろいろ
話ができるようになってた
告白したのはそれから大分経ってから、
お病院に入ってから半年ほどしてからのこと
仕事が終わって誰もいなくなった
病院の待合ロビーで彼女と二人きりになったのを幸いに、
思い切って勢いで告白
彼女は一瞬驚いた表情をしてたけど、
「ありがとう。
こちらこそよろしくお願いします」
って頭を下げてくれて、
さやは俺の生まれて初めての恋人となってくれた
夢のようだった
付き合うようになると、さやが2つ年上だったこともあって、
基本的に俺が彼女に甘えることが多かった
デートなんかも一応は俺がプランを立てるけれど、
結局は彼女にうまくリードされる形になってたし、
初めてのキス、セックスすべては
彼女の手ほどきを受けて行ったものだった
セックスの時なんか、特に優しくリードをしてくれて、
本気で気持ちいいのかわからないけれど、
「いいよ、すごく気持ちいいよ」
って何度も俺の耳元で囁いてくれて、終わった後は、
「嬉しい…幸せだよ。
ありがとう」
って涙流してた
彼女は処女じゃなかったけれど、
そんなの全く気にならなかった
それから半年ほどしたころかな
なんかの話をきっかけに
確かいじめの討論か何かを一緒に見てた時だと思う
俺は自分がいじめられっ子だったことを
彼女に告白したのね
喧嘩が弱くてビビりだった俺が、
学校のヤンキー連中にパシリにさせられたり、
トイレで全裸にさせられたこととか、
結構思い切ったことを話してた
あとそいつらを恨んでて、ヤンキーのような連中が大嫌いなことも
普段誰にも言わないような話だったけれど、
さやになら自然に話すことができた
俺の告白に彼女は、
「そうなんだ」
って小さくつぶやくと、
俺をそっと抱きしめてくれてあとは黙ったままだった
内容が内容だけに返事がしづらかったんだろうと思う
そのあとそのまま彼女に誘われる形でセックスした
この俺の告白以降、
彼女との関係が妙にぎくしゃくしたものになってきた
俺の気のせいだったのかもしれないけれど、
彼女が俺にどう接したらいいのかわからない、
という感じで距離をとるようになってきたのね
余計なこと言ったかな
って、俺の過去を聞いて彼女が
どん引きしてると思って後悔し始めてた頃、
さやから自宅に招かれた
家に着くと彼女は珍しく深刻な
表情をしたままややうつむき加減でじっと座ってる
すごく重たい空気が充満してた
どうなるんだろう…
別れたいっていうのか
俺が不安で胸がいっぱいになってきたころ、
彼女は口を開いて、言った
「私、あなたにお話しないといけないことがあります」
もうなんてしゃべったらいいのか分からず茫然としてると、
彼女は俺の前にアルバムを持ってきて、
そして静かにそれを広げた
そこにはいわゆるレディースのチームなんだろう
特攻服を着た派手な典型のDQNの女たちに、
あとヤンキーの男たちも一緒に写りこんでる写真があった
けど俺は放心状態だから内容が頭に入らなくてね
ぼうっとしたままでいると、
彼女が思い切ったようにして静かにこう言った
「ここに写ってるの…私です」
最初意味がわかんなくて
俺はきょとんとしてたけど、
時間が経ってきて彼女の言葉の意味が
ようやくのみ込めるようになってきた俺は、
慌てて写真を見直す
真ん中に写ってるバイクに乗ったレディースの前で、
紫色の特攻服を着て典型のヤンキー座りをして
カメラに向けて左手の中指を立てた、
ケバすぎる金髪の不良処女
一瞬分からなかったがよく
見るとそれはさやだった
「え!?」
俺がびっくりして声を上げると、
「ごめんね」
俺のことをじっと見つ埋めながらさやは
涙をぽろぽろとこぼしてた
「嘘?」
そのあと確か俺が言ったのはこれだったはずだ
清純派で優しいさやと子の特攻服の
ケバい女が同一人物だとは簡単には信じられなかった
「嘘じゃない…本当です」
そう言ってさやは申し訳なさそうにうつむいたまま、
涙をぽたぽたと落としながら
自分の過去を話してくれた
小学生の時、両親が離婚して母親に引き取られ、
母親が別の男と仲良くするようになり
始めたころからグレ始めたこと
中学校に入るころには誰からも
一目置かれるような悪になってたこと
気に入らない人間はトイレに呼び出したりして俺がされたのと同じように、
全裸にしたりして容赦ないリンチを加えていたこと、
そしてそのままいつの間にかレディースに所属してたこと
それは俺がまったく知らない話ばかりだった
男性関係も相当乱れたものがあって、
「だらしなくてみっともない、
いい加減な毎日」
を過ごしていたそうだけど、
ある日レディースの先輩が覚せい剤の
打ち過ぎでショック死してしまったのを知ってから、
「このままでいいのかな」
とそれまでの自分の在り方に疑問を持つようになり、
結局はレディースを脱退
そのあとは地元でいろいろバイトをして
数年かけてお金を貯めると、
親元を離れて心機一転、一からがんばろうと思い、
俺と一緒に病院に就職。
そして今日にいたる、ということらしかった
彼女いわく、
「いつか言わないといけない言わないといけない、
そう思ってたけど怖くて言えなかった」
「けれどあなたの過去を聞いてしまってから、
自分のことを言わないわけにはいかないと思った」
ということだそうで、何よりも、
「あなたの苦しみを想うと、
すごく申し訳なくてどうしたらいいのか分からなくなった」
とのことで、そしてこうして
思い切って告白をしてきたらしい
予想外の彼女の告白にこっちは言葉が見つからなくてね
そのあとはお互い黙ったまんま
ただ彼女の泣き声だけが部屋の中に響いてた
それからどれほどしたころかな
涙を拭きながら彼女が言うんだ
「いやだよね、こんな女」
「え?」
俺が聞き返すと、
「カワイ子ぶってたけど本当は元ヤンで、
昔あなたを苦しませた人と
同じとやってたような最低の女だもんね」
そういうと、さやは何でか知らないけれど、笑顔で言うんだ
涙をこぼしながら
「別れよっか」
どうも彼女の中では決意が固まっていたようで
ヤンキーに恨みを持つ俺に自分が嫌われるのは当然で、
別れるしかない、そう思ってたらしかった
けど俺からしたらその展開の方がとんでもないわけで
だから俺は言ってやったんだ
「なんでそうなるんだ」と
さやは泣きながら言う
「だって嫌でしょ?私ヤンキーだったんだよ?
あなたにひどいことした人たちと同じなんだよ?
あなたに許してもらえるわけないよ」
確かに俺が過去の出来事から
ヤンキー嫌いなのは間違いなかったけど、
けどさやのことを嫌いになるなんてこれっぽちもなかった
元ヤンだったのはショックだったけど、
俺にとってさやは生まれて
初めての恋人で優しい女性だった
何より、今こうして自分の過去を恥じて、
俺に申し訳ないと頭を下げてくれるような人だった
そんな彼女を元ヤンだからってだけで捨てられるか?
みっともない話だけどね、
俺は気がつくと彼女のこと思いっきりびんたしててね
そのあと俺も泣きながら言ったんだ
「何で別れないといけないんだ!
俺に申し訳ないと思うならこれからもずっと一緒にいてくれよ!」
相手の弱みに付け込むような
最低のセリフだったと思うんだけどね
けどこれがこの時の俺の偽らざる本音
俺にびんたされたさやはびっくりしたような表情で俺の事見てたけど、
俺は泣きながらつづけた
「俺にとってさやは生まれて初めて恋人になってくれた
美人で優しくて最高の女なんだよ!
何で元ヤンだってだけで別れられるんだ!!」
仕事でわからないことがあると
手とり足とり優しく教えてくれるさや
デートの時、退屈だったかもしれないのにいつも
「一緒にいると楽しいね」
と嬉しそうにしてくれるさや
俺が生まれて初めてキスするとき、
信じられないほど大人っぽく色っぽくリードしてくれたさや
セックスするとき、俺の下手な技を笑うことなく
「上手だよ。
すごく気持ちいい」
と言ってくれて、すべてを教えてくれたさや
終わった後も俺のことをおっぱいで
包み込むようにしてずっとずっと優しく抱きしめてくれたさや
そんな彼女を元ヤンだというだけで、
別れられるわけがなかった
これからも一緒にいてくれないと俺は無理だ、そう思った
彼女なしの生活なんて考えられなかった
俺がありったけの想いを
泣き叫ぶようにして告白すると、
そのまま俺はびっくりしたままの表情で
俺のことを見つめる彼女を思い切り抱きしめて、
乱暴にキスをして、そのまま服を脱がせてセックスした
エロ描写は苦手だから詳しい事は描けないけれど、
もうこれでもかというくらいお互い深く抱きしめ合って、
ぼろぼろと涙をこぼしあいながらキスして
舌を絡め合いながら、ずっとずっとセックスしてた
終わってからも抱き合ったままずーっとキスキスキス
何でか知らないが、この時は異様といっていいほど燃え上がって、
無限にお互いキスしたままやりまくってた
イクことはあくまで途中経過の一つで、
こうしてお互い抱き合ってキスしてつながり合って一つになること、
それが究極の目標って感じのセックスだった
お互い汗まみれになりながら、
なおもお互いベロベロネチャネチャとキスして
抱きしめ合ったままさんざんやりまくって、
いつの間にか夜が明け始めて…
そのころにようやくお互い唇を離して、
それからも俺たちは抱き合ったままでいた
二人仲良く息を乱れさせながら
どれほどした時だったかなあ
彼女が俺を抱きしめたまま息をはあはあと乱れさせながらぼそっと言うんだ。
信じられないほど大人っぽく…
「本当に…いいの…?」
間髪いれずに、
「うん」
俺が頷き返すと、彼女は、
「ありがとう」
ってようやくこの時初めてあのふわりと優しくて
そしてどこかさみしげな笑顔を俺に見せてくれて、
そして再び唇を重ねて、優しくキスをしてきた
そのあとは二人一緒にシャワーを浴びて身体の洗いっこをした後、
なんか再びお互い高ぶるものがあって、
シャワーを浴びながら、また一回やってた
さやが壁に両手をついておしりを突き出す中、
後ろからガンガン突く感じで
で、終わった後はシャワー浴びながら
またも抱きしめ合ってキスキスキス
おかげで二人とものぼせてしまって、
シャワーから出てしばらく身動きとれず
実にみっともない思い出だ
この告白をきっかけにお互いの中は
一層深まったって感じでした
デートもたくさんしたけれど、
それ以上にセックスもたくさんしたんですな
あのやりまくった日をきっかけに、
なんか悦びを見出したって感じで
そうしながらわかってきたのは
常に俺をリードしてくれてた彼女がMだってことでね
目隠しして両手を縛ってやったりとかもよくあったけど、
一番ゾクゾクしたのは、彼女に特攻服を着せて、
そのままセックスするやつね
彼女の現役時代の特攻服は彼女が処分してしまってたし、
過去のことをあまり思い出したくないから嫌だって言われたんだけど、
俺から頼みこむ形で俺が費用を出して
何とかもう一度彼女用の特攻服を作ってもらって…
で、その特攻服を着せたままセックスするの
あれは凄まじく色っぽいですね
はだけた特攻服の間からこぼれるおっぱいとか、
その格好のまま弱々しくなって行って、
感じまくる彼女を見るのってたまらんですよ
他にも全裸の上に特攻服だけ着せてドライブに出かけて、
途中でおっぱい見せながらドライブ続けたりね
嫌だ嫌だという割になんだかんだで
彼女も結構乗り気で楽しんだもんです
もっともその特攻服の背中に大きく、
「○○(俺の名前)命」と刺繍されてたのは恥ずかしすぎたけど
そのあともずっと仲良くし続けたわけじゃないし、
喧嘩をすることもさんざんあったけれど、
セックスの相性だけは何かすごくよかったのも影響してるのか、
なんやかんやで別れることなく、
そして俺が主任に昇格したのに合わせて去年結婚しました
彼女は職場を退職し、今は専業主婦
ちなみに俺に子種がないのか、
彼女の身体に原因があるのかわからないですが、
子供はできません
このことについて、
彼女は「自分の過去のせいだ」と思い込んでいるところがあるので、
あまり深刻にならず「なるようになるさ」
と気軽に考えるようにして毎日を過ごしています
長くなりましたが、以上です
まあ元ヤンの女と結婚した男のつまらぬのロケと思っていただけたら幸いです
スレチだったらすいません