最初はただのセフレだと思っていた彼女のことを・・・

俺は高校卒業後に1年間、フリーターをやっていた。
フリーター中はゲームショップやプールのアルバイトをやっていたので全く勉強はしなかった。
まだ学生でいたかった俺は専門学校に通うことにした。
これはその時に出会った『ゆうり』という女の子の話である。

俺は1年フリーターをしているため、同じクラスの生徒は年がみんな1個下だった。
入学式が終わり、帰りの教室で自己紹介がてら雑談をしていた。

ゆうり「今日からよろしくね」

なつ「よろしく、なつって呼んでね」

俺「1個上だけど気を使わなくていいよ、○○って呼んでね」

ゆうり「私はゆうり」

そんな感じで3人で自己紹介をしていた。
ゆうりとなつでは、なつの方が可愛いかった。
なつはももクロの緑を可愛くしたような感じだ。
一方、ゆうきは化粧が濃い女の子であった。

しばらく雑談をしていると・・・。

ゆうり「桜がキレイだね」

なつ「今年は花見に行かなかったな~」

俺「そういえば子供の頃、母親の実家の近くで見た桜は凄かったな。枝が地面まで垂れ下がっていて凄い綺麗だった」

ゆうり「地面までって凄いね、見てみたい!」

なつ「私も!」

俺「子供の頃の記憶だけど、今度の休みの日に行ってみる?そこまで遠くないよ」

俺達は次の休みに俺の車で桜を見に行った。
2人を車に乗せ、母親の実家に向かう。
車の中で話を聞くと、ゆうりには彼氏がいて、なつは彼氏がいない。
しかも、会話の流れを聞く限り、どうも処女っぽい。
なつを狙うしかないな、と思った。

俺「ちょっと待ってて」

母親の実家に着いた。
さすがに子供の頃の記憶なので、どこの桜か思い出せなかった。

俺「こんにちわ」

おばあちゃん「おや?母親と来たのかい?」

俺「今日は友達と来た。この辺の桜で地面まで枝が延びてる桜ってなかったっけ?」

おばあちゃん「あー、有名な桜だよ、◯◯神社だよ。見に行くのかい?」

俺「行ってくるよ」

(神社の桜だったのか)

俺はおばあちゃんに道を教えてもらい、車に戻り神社に向かう。
神社に着いた。
鳥居付近にベビーカステラと杏子飴の出店があるが、今日は営業はしていないみたいだ。
俺達は車を降りて鳥居をくぐる。
奥に桜が見えるが、何かおかしい。

桜の前に着く。
8割ほど散っている。
足元はピンクの絨毯が敷き詰められている。
枝は花びらを散らした後なので身軽となり地面に枝は付いていない。
この桜は他の桜より早めに花が散る品種だった。
俺達はお参りをして帰った。

ゆうり「残念だったね」

俺「ごめんな、散ってるとは思わなかったから」

ゆうり「全然!あの枝の垂れ方から満開の時は凄いんだろうなって思ったし」

なつ「うん、また来年見に来よう!」

帰りの話。
俺としてはなつを最後に送りたかったが、桜を見に行った所から考えるとなつを先に送るのが普通だ。
なつを送っていった。
車内が2人だけになる。
車内の雑談は非常に盛り上がった。
なつの家からゆうりの家まで車で2時間はかかるので、色々な話ができた。
彼氏はネットゲームで知り合って、今は遠距離らしい。

もうすぐゆうりの家に着く。
ゆうりの家はド田舎だった。
街灯はなく、一面田んぼだらけ。

俺「そろそろ見慣れた道でしょ」

ゆうり「うん、もうわかる!でも・・・もうちょっと一緒にいたいな」

俺「もうちょっと話す?」

(お、なんだ?いけるのか?)

車を田んぼの側道に停めて話をした。
もう22時を過ぎている、辺りは真っ暗だ。
街灯もないのでエンジンを切ったら何も見えないだろう。

ゆうり「田舎でしょ?」



俺「確かに田んぼしかないね。でも星が凄く綺麗だね」

ゆうり「街灯が無いからね、空気も澄んでるし」

俺「あ、ちょっと待って」

俺は車の後部座席のサンルーフを開けた。
後部座席をフルフラットにしてエンジンを切り、2人で横になる。
凄く綺麗な星空が広がっていた。

ゆうり「私もそっち行っていい?」

俺「来なよ、すごく綺麗だよ」

2人で寝転がって星を見ていた。
流れ星を探したり、雑談をしていた。
やがて話題もなくなり、どうしようかと考えていた。
ふとゆうりを見ると俺を見つめていた。
俺達は自然にキスをした。
キスをして、止まるような俺ではない。
どんどん服を脱がしていく。
ゆうりは子供体型だった。
おっぱいは確実にAカップで、身長低めの痩せた体型。
下の毛は申し訳なさそうに生えてる程度だった。
俺達はサンルーフを開けたままセックスをした。
きっと喘ぎ声は外に丸聞こえだっただろう。
その日は2回セックスをして、朝方ゆうりは家に帰った。
俺はこの時はただセフレが出来て嬉しい気持ちだけだった。

学校が始まると俺とゆうりは毎日一緒に帰った。
帰り道コンビニでご飯を買い、俺の家で食べてセックスをして、ゆうりの家まで車で送る日々だ。
ゆうりの外見はタイプではなかったが、ゆうりには人を惹き付けるような何かがあった。
最初はただのセフレだと思っていた彼女のことを、俺はだんだん好きになっていった。

俺「彼氏とは別れないの?」

ゆうり「うーん、ずっと続いてる彼氏だからね」

俺「遠距離でしょ?別れて俺と付き合おうよ」

ゆうり「別れられたらそうする」

でも、ゆうりは彼氏と別れなかった。
その代わり、ゆうりは色々と俺の願望を満たしてくれた。
運転中にフェラでイキたいとか、朝起きたらフェラされてるとか、そんなことを色々やってもらった。
でも俺は彼氏にはなれない。
実はゆうり以外にも数人セフレはいた。
ゆうりより外見は上だ。
しかし俺はゆうりに夢中になり、他のセフレを捨てた。
それは、自分でも信じられないことだった。

ある日、学校でゆうりが別の知らない男と笑いながら喋っていた。
俺はムカついた。
俺は自分がモテ始めてから嫉妬をしたことはなかった。
どんなに外見が綺麗な子でも俺は嫉妬なんてしなかった。
なんで、ゆうりにだけは嫉妬するんだろう?

俺「今日、なんか知らない人と喋ってなかった?」

ゆうり「なんか話しかけられたの。面白い人だったよ、『今度出掛けよう』って誘われた」

俺「それでゆうりは、なんて・・・」

聞くのをやめた。
俺は彼氏じゃないから。
それからも何百回とセックスをした。
体の相性は一番だった。
しかし、俺達の終わりは近付いていた。
それは突然だった。

ゆうり「◯◯って会社に面接に行ってくる」

就活シーズンである。

俺「聞いたことない会社だな、どこにあるの?」

ゆうり「◯◯県・・・」

俺「え?」

◯◯県は彼氏が住んでるところだ。
ゆうりは内定をもらった。
ゆうりが◯◯県に行く前日、俺とゆうりは最後のデートをした。
一通り遊んでカラオケに行った。
SMAPの『オレンジ』を歌ってた時、なぜか涙がこぼれて号泣した。
ゆうりも号泣していた。
涙が溢れてカラオケどころではなかった。
カラオケを出て、ゆうりの家に向かった。

ゆうり「ごめんね、本当にごめん。○○と先に出会ってたら○○を選んでた」

俺「やめてくれ。諦められなくなる」

ゆうり「ごめん、ごめん・・・」

俺は最後まで、「行かないでくれ」とは言えなかった。
俺は彼氏ではないのだから。